一番強い格闘技/武術は何か?
ニューヨークのマンハッタンにある
PFSジークンドージムで2年ほど
フェイズ1〜2【初段/二段】の
指導員をしていました
「ノブルト」です
今日はよく聞かれる質問
「一番強い格闘技/武術は何?」
について個人的な考えを解説して行きます
格闘技/武術の種類?
格闘技又は武術を始める上で何が一番強い格闘技か最初から知っていれば
「どの格闘技を始めようか?」と迷わずに始められるから教えて欲しいとたまに聞かれます。
ですが
まず格闘技/武術を語る上で理解しておくべき重要な事があります。
それは格闘技の流派などスタイルに限らず
格闘と言う観点で見た時に主な戦い方は
大まかに分けて3種類しかありません
打撃【コンバット/Combat】
組技【グラップリング/Grappling】
極め【サブミッション/SUBMISSIONS】
そしてそれぞれスタイルの格闘技/武術では
これら三つのどれか又はそれらをミックスさせてを練習しています。
それではどういう格闘技/武術がそれぞれのジャンルに
当てはまるのかを見て行きましょう
打撃だけのスポーツ/格技
ボクシング(顔とボディーパンチルール)
キックボクシング(顔とボディーパンチ&キックルール)
空手(ボディーパンチ+※顔(流派による)&ボディーキックルール)
テコンドー(下半身攻撃不可+ボディーパンチ+顔&ボディーキックルール)
サバット(顔+ボディー+関節へのパンチ&キックルール)
組技だけのスポーツ/格技
柔道(組+投げ、相手の背中を地面に付けたら勝ちルール)
フリースタイルレスリング(組+投げ、相手を地面に伏せたら勝ちルール)
グレコローマン(組+投げ、下半身への攻撃無し、相手を地面に伏せたら勝ちルール)
組技+極めのスポーツ/格技
ブラジリアン柔術/BJJ(組+投げ+寝技、を使って相手を極めれば勝ちルール)
合気道(個人的に体験した感じでは組+投げ+極めをドリル練習する感じ)
打撃+組技のスポーツ/格技
ムエタイ(キックボクシングルールに首相撲が入る。※首相撲が無いルールもある)
打撃+組技+極め全てやるスポーツ/格技
MMA(オープンフィンガーグローブ打撃+組+極全部ルール ※細かいルールなど反則もある)
修斗(オープンフィンガーグローブ打撃+組+極全部ルール ※細かいルールなど反則もある)
フィリピン武術・カリ(武器術の印象が強いですが打撃+組+極全部ルール、MMAと違い武器スパーがあるのでホッケーグローブを使う)
と言うような感じで全ての格技は打撃、組技、極めのいずれか
又はそれらのコンビネーションから成り立ちます
どの格闘技/武術が一番強いのか?
ある程度格闘技、武術を出しましたが、
何が一番強いかと言う本題に入って行きたいと思います!
結論から出しますと
「強さはスタイルでは測れない」
です!
それはなぜか?
下のグラフで分かりやすく表示したいと思います
-
格闘技/武術歴20年
週に2日のトレーニング
トレーニング時間の一回、平均1時間半
-
格闘技/武術歴16年
週に5日〜多い時で7日のトレーニング
トレーニング時間の一回、平均1時間〜2時間
比較
と、こんな感じで武術家Aは週に2回しか練習していなくても20年続ければ「武術歴は20年になります」
ですが僕みたいにほぼ毎日練習して、16年と比べてもこれだけ差が生まれます!
武術歴20年の人と比べてもほぼ2倍の差です、余裕で実力差が開きます。
僕は今30歳ですが、人生で7つぐらいの違うジャンルのスタイルを
どれもかなり真剣に練習してきました。
そしてPFSジークンドーでは指導員資格も授かっています。
上の比較から見ても分かる通り
結論:
「強さは個々人の努力次第」
です!
軽い僕の過去の経験談から例を挙げたいと思います!
ノブルトの努力の仕方
僕は基本何か新しい習い事など、趣味を始める時その物事に対して本気で打ち込むようにしています!
もちろんですが僕が好きでハマった趣味に限ります。そして僕のこの習慣を身に付けた習い事がボクシングです。
僕はボクシングを中学生の頃親友に誘われて始めました!最初は親友に背中を押され、毎日のように通っては
週末に市民プールで2500メートル泳いで体力スタミナ付けると言う過酷なトレーニングを行ってました。
当時は友達と一緒に居れる事が楽しかったので全然苦では有りませんでした!
そしてボクシングのお陰で僕自身は習い事をするなら、これぐらいのトレーニングがは普通だと思っていました!
そしてブレイクダンスを始めてからもトレーニングの頻度と言うのは変わりませんでした。
そのお陰もあってか5年という僅かな期間で独学したブレイクダンスのレベルでも
ブロードウェイのダンサーとしてスカウトされたんだと思います。
ブロードウェイ
「マンザナ・シティー」パフォーマンス2014年
僕は何かをやると決めたら「プロレベル」又は少なくとも、
「表に出しても恥ずかしくないレベル」まで出来るように心がけています。
ブレイクダンスがまさにその精神を作ったとも言えます、
パフォーマンスなど人前とか、表に出てダンスをする時に失敗は出来ません。
そして何より
成長過程を楽しむ事が一番大切です!
ブレイクダンス、武術、格闘技などではストレッチ、技に必要な筋力、技の理解で大概の技は習得出来ます。
そして技の習得と言うのは着実な成長を感じる事が出来るので、自分の成長が楽しくなります。
そして成長を楽しむ事が出来るようになれば、あなたの成長はさらに早くなります。
何故なら楽しいから「もっと練習しよう!」と思うからです。
個人的な「楽しい/嬉しい」と感じた事をいくつか例をあげたいと思います
難しい/複雑な技が出来るようになる【成長&学習】
柔軟性が上がって前よりストレッチが伸びる【成長】
スパーリングで相手の攻撃が当たりにくくなる【成長&経験】
練習してる技を実践などスパーの中で決める【成功体験&経験】
武器術と徒手格闘の連動性を理解する【学習&成長】
人それそれ「楽しい/嬉しい」と思う場面など状況は違うと思いますが、
僕個人的にはこういう色んな場面で、成長などを感じれる事が「嬉しい/楽しい」につながります。
もちろんですが、楽しいから毎日出来るのか?と言われると最初は絶対に無理ですね
遺伝的にアスリートのような肉体じゃない限り常人は毎日トレーニングする事はほぼ不可能だと思います!
僕自身はよく「ノブルトさんはアスリートですよ!」などと言われることがありますが、
それは日々のトレーニングで段々と身体を慣らして行ったからで
初めから運動神経が良かった訳ではありません。
運動神経は天性の物ではありませんが、
小さい頃にキャッチボールとか動体視力を使う事をやってる子供は、
反射神経が周りより高いと言う研究が確かにあります。
ですが、僕みたいに子供の頃は運動神経が悪かったにも関わらず、
日々のトレーニングのお陰で動体視力/反射神経、運動神経も向上して
周りからはアスリートと言われるようになる事も確かにあります。
僕は個人的に自分の事をアスリートだと思った事はありませんが、
使える身体を目指してトレーニングと勉強【栄養学/生物学】を行っています。
⬆︎
僕は多分ですがナチュラルにアスリートの考え方を取り入れてるんだと思いました!
アスリートは何か試合だったり大会があります、
それに勝つためにトレーニングの最適化を図るために
トレーニングスケジュール
食事スケジュール(栄養バランス&回数など)
休息スケジュール
などこれら三つを効率よく行わなければいけません
もちろん有名なアスリートなどは専属のマネージャー、栄養士、マッサージ師、トレーナーなどが付いています。ですが一般の方はそんな大層な資格持ちの専属トレーナーなどが付いている訳もなく。
僕の周りのアスリート達(世界的に活躍するダンサー達)はみんな自分で勉強をして知識を身につけて自分で実践しています。僕もそんな環境でアスリート達と一緒に練習をしていたので考え方の面でかなり影響を受けました
このアスリート思考がどの武術/格闘技をやるより大事だと個人的に考えています。
アスリート思考とは?
それでは僕が個人的に考えるアスリート思考と言うのを解説していきたいと思います!
先程軽く触れたトレーニング法、食事(栄養学)、休息法、、などの知識を自分で勉強して身に付けて、
自分の身体で試して 良かったものを取り入れて行くとかそう言う感じの事ですね。
アスリートは自分で大会など試合に向けて
身体の調節(最大のパフォーマンスの維持又は強化)
減量/増量
健康管理/食
日々のトレーニングの総量
適度な休息時間の確保
などがありとても大変ですですが僕自身は格闘技を指導しながら格闘技を学んで更に理解を深めてる状態です。
もし僕が大会などをガンガン狙って出るのであればそれは比較的アスリート思考に近いですが
僕自身はそこまで大会などには興味がありませんが、興味がなくてもアスリートのような健康管理だったりとか
計画的なトレーニングで飛躍的に効率良くトレーニングを行えるようになりましたし、
身体の回復速度なども30代にしてはとても早い方だと思います上で述べた5つの事はアスリートのように身体能力向上の為にかなり重要になります!
アーティスト思考(武+術)
僕自身は武術の術(アート)が好きですそして色んなアートを習うことで
それぞれのアート【術】色んな接点など要点が更に見えてくることもあります
それは個人的には術(アート)を追求する事だと思っています。
現にJKDは格闘技ではありません!
僕がJKDを初めた時はMMAだと思っていましたが、どちらかと言うとカウンター技術に特化した哲学です。
JKDの哲学を学ぶ事は格闘技に必要だけど、目に見えない能力だったりを向上させてくれます。
そしてそれらの能力は実際に練習する事で確実な物になります。
ブルース・リーもこんな言葉を言っています
「Knowing is not enough; we must apply. Willing is not enough; we must do.」
⬇︎
「知ってる/学んだ事あるでは意味がない、実際に試せ!やってみたいでは足りない!やれ!」
と言う言葉を残しています!
この言葉は僕の流派『PFS JKD』ではかなり大事にされてる言葉で、
なぜPFSが世界中でこれほどの影響力があるのか?と言う事もこの言葉が解決してくれます
70年代後半、僕の大師匠でもあり、PFS JKDの創始者でもあるポール・ブナック先生が
自分がこれまで習ってきた技術は果たして実際の状況で、どれだけ使えるのかを試すために
弟子2〜3人を引き連れてギャングが集まるバーでワザと喧嘩を吹っ掛けて
実際の「ナイフ、バット、割れたビール瓶」などが使われる喧嘩の状況で技術を使ってみて
実際に効果的だった技術を残したのが「PFS JKD」になります。
上の動画はブナック先生が実際のバーファイトの経験から作られた護身術の動画の一部になります
ポール・ブナック先生はこのアート「術」を学んで実際にマーシャル「武」として使えるか試しました!
しかも現実の状況で試すと言う現代では絶対に捕まるような方法ですが、それが一番わかりやすい方法だと思います
実際に90年代にもブラジリアン柔術が実際に効果的か試すためにグレイシー一族も似たような事をして
今ではブラジリアン柔術が世界的にかなり有名ですし競技人口もかなりいます。
上の動画はブラジリアン柔術の実際の道場破りの動画です。
他にも色々ありますので「Gracie Challenge Fights」と調べれば色々出て来るはずです。
僕自身は路上での喧嘩は数える程しか経験がありませんが、PFS JKDのお陰で
ニューヨークにいた時にナイフで脅されたにも関わらず冷静にその状況を対処する事ができました!
ですので、実際に試してみるというのはとても手っ取り早い方法です。
結論を直ぐに求めるアメリカ人らしい技術テストの方法ですね!
一番強い格闘技: ノブルトの結論
一番強い格闘技は存在しない
全ては個々人の努力次第
色んなジャンル(色んな格闘技)で知識を身に付けると視野が広がって成長が早くなる
なんやかんや基本をしっかりとやり込む事が一番大事(どの格闘技でも)